2012年03月19日

ダラシンなどの外用抗菌剤について

ダラシンなどの外用抗菌剤の役割は、外用によって炎症性病変から肉芽病変に移行するのを防ぐことにあります。クレーターのような痕(瘢痕)を残さないようにするということです。

外用抗菌剤の使い方としては、基本的には炎症性病変に使用します。ニキビ菌の耐性獲得に注意しながら、漫然と外用抗菌剤を使わずに、慎重に使用することが大切です。また抗菌剤と内服との併用については、クラリスやルリッドなどのマクロライド系抗生剤内服との長期間の併用は避けた方が良いと思われます。

痤瘡における外用抗菌剤は、炎症性病変に有効であり、抗菌作用以外にもサイトカイン、活性酸素の産生の抑制などの免疫調整作用が認められており、瘢痕・ケロイド形成への進展を抑える効果が期待されます。

今後の外用抗菌剤への課題としては、ディフェリンゲルとの更なる有効な併用方法の検討、ならびに抗菌薬の耐性獲得を回避するための適正な使用方法を更に検討する必要があると考えられます。
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2012年02月25日

ディフェリンゲルとダラシンTゲル併用の効果

ディフェリンとダラシンTゲルの併用の効果ですが、ディフェリンゲルは毛包の角化を改善します。
したがって、ディフェリンとダラシンを併用することによって開いた毛包から抗菌剤がより毛包内に吸収され、ニキビ菌の増殖、サイトカインの産生をより一層抑制することが可能となることで、閉塞している毛包の痤瘡の炎症性病変に有効ではないかと考えられています。

ディフェリンとダラシンTゲルの併用で、非炎症性皮疹と炎症性皮疹の早い段階での痤瘡のコントロールをして、ニキビ跡・肉芽病変への進展を阻止します。角化病変と炎症性病変を同時に治療できるという相乗効果が期待されます。
posted by ディフェリンゲル at 12:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ニキビ治療

2012年01月03日

ニキビの抗菌剤治療における問題点と安全性

痤瘡(ざそう)に対する抗菌剤治療を行う際には、常に耐性菌の問題を考えておかなくてはなりません。

ニキビ菌はクリンダマイシン(ダラシンなど)においてほとんど感受性ですが、8%の耐性菌がみられました。その他の抗菌剤については感受性は良好であるというデータが得られています。

抗菌剤耐性の遺伝子型を調べたところ、23SリボソームRNAの点変異によって起こっていることがわまりました。
実際に耐性がみられた患者については、ロキシスロマイシン(ルリッドなど)内服とダラシンTゲルの併用が行われており、実際どちらが耐性化に関与したかは明らかではありません。
全症例として約50例で2〜3例から耐性株が検出されたということで、あまり耐性菌は出ていないという状況です。

また日本ではざそう治療において、高頻度に耐性を獲得しやすいというエリスロマイシンの内服は行われていません。
日本ではダラシンTゲルとテトラサイクリン系抗生剤(ビブラマイシンやミノマイシン)の内服を中心とした治療が行われていましたので、マクロライド耐性が少ないと考えております。

このように日本では現在のところ、ニキビ菌の耐性菌は極めて少ないのですが、今後外用抗菌剤の頻用によって、ニキビ菌耐性菌の増加する可能性は考えられます。

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