ダラシンなどの外用抗菌剤の役割は、外用によって炎症性病変から肉芽病変に移行するのを防ぐことにあります。クレーターのような痕(瘢痕)を残さないようにするということです。
外用抗菌剤の使い方としては、基本的には炎症性病変に使用します。ニキビ菌の耐性獲得に注意しながら、漫然と外用抗菌剤を使わずに、慎重に使用することが大切です。また抗菌剤と内服との併用については、クラリスやルリッドなどのマクロライド系抗生剤内服との長期間の併用は避けた方が良いと思われます。
痤瘡における外用抗菌剤は、炎症性病変に有効であり、抗菌作用以外にもサイトカイン、活性酸素の産生の抑制などの免疫調整作用が認められており、瘢痕・ケロイド形成への進展を抑える効果が期待されます。
今後の外用抗菌剤への課題としては、ディフェリンゲルとの更なる有効な併用方法の検討、ならびに抗菌薬の耐性獲得を回避するための適正な使用方法を更に検討する必要があると考えられます。
2012年03月19日
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